片耳難聴って日常の音すべてがモノラルに聴こえる
片耳難聴は200人に1人はいる!?
私は片耳難聴で、左側の聴力はありません。
4、5歳の時にそうなったのですが、原因はよくわかっていないとのこと。
周りでもたまーにそういう人がいるので、原因はいろいろですが、感覚としては200人に1人くらいはいそうな感じがします(あくまで推測)。
日常生活にはさほど支障がないし、対面でしゃべってても気付かれることはありません。
妻は両耳が聴こえますが、片耳でしか聴こえないというのがどういうものか、最初はイメージできませんでした。
ということで、周りに片耳難聴の人がいたらちょっと気を付けていただけるとありがたいことを書いておきます。
音楽が立体的に聴こえない
ステレオで音楽を聴くときは左右で違う音が出ていますよね。
まずそれがわからないし、知らなかった。
正直二十歳くらいまでその事実に気付きませんでした。
ステレオや5.1chサラウンドなど、まるでその場にいるような臨場感というのが全くわからないのです。
そもそも劇場で演奏を聴いたとしても、片耳では劇場の臨場感ってのがわかりませんけどね。
つまり、音が一か所から聴こえている感じなので、左にバイオリンがいて、右にピアノがあり、正面にフルートがあるなぁみたいなことが耳だけでは判断できないのです。
これを体感したい場合はモノラル設定で音楽を聴いてみるとわかります。
片耳難聴とは、日常の音すべてを常にモノラルで聴いている感じなのです。
私の場合は物心付く前から片耳難聴なので、それが当たり前なんですが、大人になってからそうなった場合はショックが大きいかもしれませんね。
音の発生源が特定できない
たとえば道を歩いていて救急車のサイレンが遠くから聞こえてきた場合、救急車を実際に視界にとらえるまで、どこから来ているのかさっぱりわかりません。
また、視界に入らない場所、たとえば2階とかから突然名前を呼ばれた場合、まず右(聴こえる側)を見て、左を見て、後ろを見て、最後に上を見ます。
つまり、音の発生源を視界にとらえるまでキョロキョロしてしまいます。
普通は左耳に入る音と右耳に入る音の速さや、大きさのずれを無意識的に感じて音の出ている方向がわかるらしいですね。
片耳難聴の場合は聴こえている方向からしか音が入ってこないので、距離感は多少つかめても方向は一切わかりません。
横に並んで会話する時が不便なんです
二人で並んで歩くときや、お店のカウンターで隣同士に座るときなどに、聴こえない耳がある側に相手がいると会話が聞こえづらいんです。
通常隣り合わせで会話する時は、無意識的に相手の一番近い耳に聞こえる程度の音量で話しているんですよね。
しかし、私の場合は聴こえない側に人がいる場合、声は反対の耳まで到達しないと聴こえないのです。
感覚としては相手と自分の間に人がもう一人いて(壁になって)、その向こうから話しかけられているイメージです。
つまり、通常の会話の音量ではさっぱり聴こえないと言ってもいいくらいなのです。
親しい人なら席を代わってもらうのですが、そうでない場合は相手の方に顔を向けて(相手に両耳が向くように)話します。
結構必死に聞かないといけなくなるんですが、相手からしたら「熱心に聞いてくれている」と思うらしく、何か好かれます(笑)
だから、常に相手の動きを予測し、相手ができるだけ聴こえる側にくるように動いたりします(片耳難聴あるある)。
周りに片耳難聴の人がいたら
気付かなければ何もしなくていいと思います。
気付いたりカミングアウトされたら配慮してあげてください。
というのも、そもそも気付かれないし、不便はあるけど大変ではないので、不便な時は自分が動いたりして何とかします。
とりあえず、世の中にはそういう人がまぁまぁいるってことだけ知っておいて頂ければと思います。
ちなみに障害等級でいうと10級になるのかな?
でもよく見ると10級で片方の視力が0.1以下と同じなんですね。
私は両方の視力が0.1以下なので、その時点ですでに10級だったり・・・。